2008-03-17
ハリアーの純正EMVに VTR入力を増設して、ワンセグチューナ FOVU SDOT101 を接続しています。ハリアー改造 地デジアンテナ で地デジ用のヘンテナを自作してみましたが、見栄えが悪いので、実験に終わっってしまいました。結局、ハリアー改造 ワンゼグチューナー(3) で付属のアンテナをトノカバーに磁石で貼り付けて、現在もそのまま使っています。
このアンテナでもそこそこ使えますが、山間部やビルの谷間では安定して受信できない事があります。そこで、純正アナログチューナのアンテナを2分配してワンセグチューナに接続したいのですが、2分岐すると電波も1/2(-3dB)に感度が下がってしまうので面白くない。
市販のブースタを探しましたが、高価である上に、家庭用100V電源仕様だと DC-ACインバータが必要になる。そこで、ブースタを自作するために、色々研究してみました。
1.回路検討から
電子工作は得意な方ですが、地デジ放送は CH13(470Mhz)~CH24(536Mhz) が使われるので、マッチングに必要な測定器が問題。コイルなど調整が必要なものを自作するのは難しい。測定器を作るか買う事も考えましたが・・・・
そこで、超広帯域アンプ(MMIC) を探していると、秋月電子から 超広帯域アンプキット MAV-3、MAR-6 が見つかりました。利得は11.0dB~16dB(1GHz)となっているので、ちょうどいいのですが・・・・
しかし、このキットはすでに販売を終了しているらしい。
他に適当な MMIC が売っていないかと探していると、共立電子(大阪日本橋) で超広帯域アンプICを売っているのを見つけた。ただし、キットではありませんので、データシートを読んで作る必要があります。使えそうなのは、
(1) NEC μPC1658
(2) NEC μPC1655C
(3) Mini-Circuits MAR-8A
でした。帰宅後にWebでデータシートを調べて、MAR-8A \605 を購入しました。
データシートには、FREQ DC-1000Mhz、GAIN 100Mhz-31.5dB 1000Mhz-25dB とあります。Bias 抵抗の精度が必要らしくて、1%の金被抵抗を使えと書いてあります。電源は、13.8V から3端子で 9V に落として電源にすると、143ΩがBias抵抗の指定値となる。ピッタリの抵抗は売っていないので抵抗2本直列して143Ωを作ります。
増幅した後は、純正アナログチューナとワンセグチューナに2分配します。アナログTVチューナは、もうほとんど使う事が無くなったのですが、殺してしまうのは惜しい。それに、
FM VICS のチューナはナビで必要です。このチューナがどこにあるのか不明だったもので、現在のアンテナはそのまま生かしたいと考えました。
2分配器は、市販の製品を買っても良いのですが、FOVU SDOT101 のアンテナは50Ωになっています。市販の分配器は75Ωなので厳密には使えない。
それじゃ、作りましょうと言う事で「抵抗分配器」を作る事にしました。抵抗分配器は、簡単に作れて、周波数特性に影響しないですが -3dB の損失がある。2分配だと -6dB の損失があるが、ブースタの後なら問題無いだろう。
2.ケースの加工
広帯域、高ゲインのアンプなので、シールドは重要です。アルミ製の薄型ケースを購入して加工しました。
アンテナが50ΩなのでBNCコネクタを使う予定でしたがちょっと高い。実験も兼ねて、どのくらいのGainがあるかTVに接続して確認をしたいので、TV用のF型コネクタを使う事にしました。F型コネクタは、75Ωだと思いますが・・・
同軸ケーブルは、RG-58Au を使う予定です。FOVU SDOT101 の SMA から BNC に変換するコネクタも入手できました。
実は、ハリアーのアンテナが75Ωか50Ωかは確認できていません。もし、75Ωだったらインピーダンス変換が必要になりますが、自作なのでどうにでもなるかな。
続く。