2011-10-30
Windows 8 (Developer Preview)で新たに搭載された Windows To Go を外付けUSB HDDに組み込み、Let'sNote CF-R8 で起動に成功しました。
Windows To Go は、USBメモリやHDDなどポータブルメディア(32GB以上)に Windows 8 とブート環境を入れておいて起動ディスクとしてブートすると、既存のPC環境に全く変更を加えないで Windows 8 を安全に起動できるという技術。
アーキテクチャの異なるPCであっても問題なくブートできるそうで、一度設定してしまえば、自分の使い慣れたPC環境をUSB HDDで持ち歩く事ができるようになる。
Windows To Go の設定は、下記の記事を参考にさせていただきました。
Internet Watch USBで携帯するWindows 8「Windows To Go」を試す
COMPUTERWORLD Windows Developer Preview、Windows To Go とゴー
8th way to explore the world Windows To GoなUSBメモリ
1.準備するもの
①Windows Developer Preview の動作環境
Windows 8 Developer Preview downloads から
Windows 8 Developer Preview English, 64-bit (x64) をダウンロードします(3.6GB)。誰でも無償でダウンロード可能ですが、開発中のプレビュー版となっており動作は保証されませんので、既存PC環境にそのままインストールするのは避けてください。
最終的にブート用の設定を書きこむ必要があるので、Windows 8 が動作する環境が必要となります (bcdboot は、Windows 8 で実行する必要がある)。
後で綺麗サッパリ削除できるように実験用のPCかHDDを用意するか、VirtualBox、VMWare等の仮想環境にインストールすると良いでしょう。Windows 7 に VHDディスクを作成してデュアルブート環境を構築する方法もあるそうです(Windows To Go で安全なWindows 8 起動環境を作るのに危険を冒しては意味がありませんね)。
Windows 8 を起動して、WindowsDeveloperPreview-64bit-English.iso をCDドライブにマウントします。筆者は、VirtualBox でマウントしましたが、Windows 8 から isoファイルをマウントできるようになったそうです(未確認)。
Windows 8 環境で作業フォルダ C:\Temp を作成して iso イメージから \sources\install.wim (3.04GB) をCopy しておきます。install.wim はWindows 8 環境のイメージファイルです。
②Windows 7用のAIK
Windows AIK は、Windows 7を自動インストールする Kit です。Windows 7 ユーザなら Microsoft Download Center から無償でダウンロードできます(KB3AIK_JA.iso 1.6GB)。
iso ファイルを DAEMON Tools や Clone Drive 等仮想ドライブにマウントすると DVDを焼く手間がいらず簡単にインストールできます。
Windows AIK を Windows 7環境にインストールして、\Program Files\Windows AIK\Tools\amd64(またはx86)」にある imagex.exe を取り出し、Windows 8 環境の C:\Temp に Copyしておきます。imagex.exe は、OSイメージを作成するツールです。
③32GB以上のUSBストレージ
BUILD 2011 の説明では、USB3.0 接続の USBメモリが推奨されていたそうですが、実験された方の記事によると、実用的な速度は得られなかったとの事。
USB接続のHDD または SSD を用意します。筆者は、USB2.0 接続の 160GB HDDを準備しました(過去記事 玄人志向 2.5インチ HDDケース)。
2.USB HDDを初期化
イメージファイルの作成は、Windows 7環境でも作成できますが、以下の作業は、VirtualBox の Windows 8 で作業しています。
USB HDD をホストPCに接続した後、VirtualBox のゲストOSに接続して認識させます。
コマンドプロンプト C:\Windows\System32\cmd.exe を管理者権限で起動します。
①diskpart を起動してパーティションを作成、アクティブにして ntfs のクイックフォーマットを実行します(USB HDDの内容は全て消えます)。
>diskpart
>list disk
>select disk 1
>clean
>create partition primary
>active
>format fs=ntfs quick
>assign
>exit
assign で 空いているドライブを割り当てますが、assign letter=e とする事で E: を指定する事もできます。重複した場合は Error となる。
※キーボードが英語106になっているようで、キーを探しました。
念のため、Computer Management を起動して、E: ドライブを割り当てを確認しておきました。
3.OS環境のイメージファイル(.wim)をUSB HDDに展開
コマンドプロンプト C:\Windows\System32\cmd.exe を管理者権限で起動します。
①OS環境のイメージファイル install.wim を imagex.exe でUSB HDDに展開します。筆者の環境では、68分かかりました。
>cd c:\temp
>imagex /apply c:\temp\install.wim 1 e:\
②Bcdboot.exeでOSを起動可能にする
>bcdboot e:\windows /s e: /f all
完成した USB HDD の中は、このような構成になっていました。HDDは、14.3GB 使用しています。
このUSB HDD を Let'sNote CF-R8W に接続して、BIOSの起動ドライブ設定を ①USB HDD、②内蔵HDD の順に設定して電源をONすると USB HDD の Windows To Go が起動しました。
初回の起動は、アカウント設定などがあるので30分ほど時間がかかりましたが、2回目以降の起動は1分でログイン画面が表示され、30秒でTop画面が表示されました。
ネイティブ環境なので、全くストレスなく動作します。既存のHDDを全く書き換え無いので、この USB HDD はかなり便利に使えそうです。
続き 実用レベルに達した、Windows 8 Consumer Preview を VirtualBox で試す を読む>>
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