2014-02-24
和室のナショナル製インバータ蛍光灯(1989年製)が点灯しないので、サークライン蛍光灯を交換してみたが変化無しでした。25年も経過した器具であるが、高級な天然木の本体を捨てるのはモッタイナイ。器具部分のみを、他社製ペンダント型LED器具に交換できそうなので、お店であたりを付けておいたが、購入したサークライン蛍光灯が無駄になってしまう。
ダメ元でインバータ基板を分解。スイッチやソケットの接触不良や基板の半田割れが原因ではなさそうだ。他に経年変化で劣化する部品は電解コンデンサだ。そこで、秋月電子LCRメータ(DE-5000)で電解コンデンサの容量を測定すると、全く容量が出ないコンデンサを発見。これを、取り外すと電解コンデンサの液漏れが確認できました。時期的に、不良電解コンデンサ問題(四級塩電解液の液漏れ)が該当するかも知れない。
念のため、手持ちのコンデンサで交換可能な電解コンデンサを全て交換して通電すると、無事点灯しました。回路図が無くても修理できるもんだな・・・
こんな器具です。当時のインバータ式蛍光灯は、まだ高級品で3万円以上したと思います。
木製の本体は、少し重量があるので鎖で吊り下げてあります。
器具のみ取り出します。サークラインは 32W+30W のタイプです。
インバータ基板が見えました。蛍光灯がソケットで基板に接続されていて、分解・組み立てがすごく楽な設計になっています。この頃は、コストダウンが厳しくなかったのかな。
中心部のスイッチBOXもソケットになっていて、ネジ2本で簡単に基板を取り出しできました。
秋月電子LCRメータ(DE-5000)で電解コンデンサの容量を測定しました。コンデンサを基板に取り付けたままですので、容量は正確に測定できないですが、生きているかどうかは判断できます。
一番大きなコンデンサは、180V 270uF です。基板の配置から、AC100Vを全波整流した直後の平滑コンデンサのようです。261uFあるので正常です。
180V 270uF = 261uF ○
他の電解コンデンサも測定すると・・・
50V 10uF = 7.5uF ○
25V 22uF = 14uF △
50V 4.7uF = 3.8uF ○
10V 47uF = X
10V 47uF は全くコンデンサとして認識しません。
電解コンデンサを外すと、基板に液漏れの跡がありましたので、アルコールで掃除しておきます。コンデンサの根本にも電解液が付着しています。この影響で、他が壊れていないと良いですが・・・
コンデンサは、Rubycon(日本の会社)でした。180V 270uF は手持ちが無いので、これ以外の電解コンデンサを交換して組み立てました。10V 47uFは、耐圧の高い25V47uFに交換。25V 22uFは、手持ちが 16V 22uF しか無かったのですが、基板に15Vとシルクがあったので 16V でもOKとしました。
これで点灯しなければ、修理は諦めるつもりでしたが無事点灯しました。
本体に組み込んで修理完了です。実は、同時に購入した同じ器具がもう一台あるので、壊れる前にコンデンサを交換しておくと良いでしょうね。
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